#641 日本の印象
今日は5月2日、八十八夜です。八十八夜(はちじゅうはちや)は、立春から数えて88日目(例年は5月2日頃)の雑節で、春から初夏への節目となる日です。冬が去り、農作業(特に茶摘みや種まき)を開始する目安とされるほか、この日に摘まれた新茶は無病息災の縁起物として「飲むと長生きできる」とされています。
また「八十八夜の分かれ霜」という言葉もあります。これは立春から88日目(5月2日頃)を境に、遅霜(晩霜)が降りなくなり、気候が安定する農作業の節目を指す言葉です。この日を過ぎれば霜の被害の心配がなくなるため、農家にとって種まきや茶摘みを開始する目安となります。いずれにしても「新緑」や「初夏」がふさわしい季節を迎えます。
また今日からゴールデンウィーク後半が始まります。多くの人が国内外の旅行に出かけることでしょう。あるいは、この期間を利用して帰省する人も多いと思います。旅行中の事故だけは充分気をつけてもらいたいものです。
さて、中国政府は日本旅行をしないように国民に訴えていますが、実際日本に旅行する人も少なからずいます。本日は日本旅行から帰国した中国人が日本に対してどんなイメージを持っているかをご紹介します。
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『日本旅行に行った人はなぜみんな日本を高く評価するのか?―中国ネット』
中国のSNS・小紅書(RED)に24日、「なぜ多くの人が日本旅行に行きたがり、帰ってきてからの(日本への)評価もとても高いのか?」との投稿があり、反響が寄せられている。
投稿者は「以前、同僚が数人、日本旅行に行った。帰ってきてから、環境にしても、サービスにしても、飲食にしても、評価がすごく高かった。どうしてなのか分からない」と投稿した。
これに対して、中国のネットユーザーからは「そりゃ確かに良いからだよ」「本当に良いからだよ。でも、こういうことはあんまり大っぴらに言えない。噴子(ネットで他者を中傷する人)が怒るから」「実際その通りだし」「清潔で礼儀正しく、秩序があって素養が高い」「日本料理がおいしい」「景色が良いし、食べ物がおいしいし、安いし、質の良い物がたくさんある」「たとえ田舎であってもトイレから異臭がしない。この点はすごく快適」「トイレがどこも清潔なのはマジで助かる」「喫煙所が隔離されているのはすごく良い」といったコメントが寄せられた。
また、「現地の人の素養は確かに高い。電車の中でスマホから音を出している人はいないし、店員の接客もとても良い」「ルールを守る人はみんな日本が好き。(電車などで)降りる人が先、乗る人が後。買い物をする時に偽物である心配がない。食べ物のパッケージの写真は実物通り」「列に割り込みされることがない。エスカレーターや飲食店、駅のホームなどで副流煙を吸わされることはない。痰を吐く嫌な音も聞こえない」「中国と違ってぼったくりに悩まされることはないから」など、中国と比較する人も。
さらに、「私が関西に旅行に行った時は、困ったらすぐに親切な人が助けてくれた。たとえ言葉が通じなくてもね。だから私は何度でも行きたくなる」「親切な人が多い。道を聞いたら英語は下手でも一生懸命教えてくれるし、目的地まで連れて行ってくれることもある」「初めて東京に行った時、道に迷った。通りかかった日本人2人に尋ねたら、そのまま案内してくれた」「テーマパークで娘がステッカーをもらおうとしたら、スタッフが地面に膝をついて対応してくれて本当に驚いた」など、実体験を投稿するユーザーも散見された。
このほか、「自分で一度行ってみたら分かるんじゃない?」「聞くとみるとじゃ大違いってね。自分で体験してきなよ」「自分で行けば分かる。実際に体験することは他人の口から聞くよりずっと有意義だと思う」といった意見も多く、投稿者はコメント欄で「皆さんのコメントを見てだいたい分かりました。メーデーの後くらいに一度行ってみたいと思います」とつづっている。
https://www.recordchina.co.jp/b975799-s25-c30-d0052.html
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中国政府が喧伝する日本への印象と実際日本を旅行した中国人の日本に対する印象が乖離しているのがよく分かります。次にご紹介するのは日本旅行から帰国して、「日本ロス」になった中国人女性の記事です。
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『日本旅行から帰ってきて1週間の中国人女性が「日本ロス」告白=ネットで共感「余韻がすごい」』
中国のSNS・小紅書(RED)にこのほど、日本旅行から帰ってきて1週間だけど日本ロスになっているとの投稿があり、話題になっている。
投稿者の女性は京都の街並みや清水寺、あじさい、川の上にかかる橋など、日本で撮影した写真を複数枚投稿し、「ある場所から帰ってきて、こんなにも忘れられない思いになるのは初めて。8日間の旅行はまるで夢のようで、まばたき一つの間に過ぎて行ってしまった。もう、次に日本に行く計画を立てている」と懐かしさをにじませた。
そして、「戻ってきて、(日本で撮影した)写真や動画を見ながらもっと景色を楽しめば良かったと後悔してる。日本にいる時は一日中、買い物のことばかり考えていたから。私が想像した『夏』を満足させてくれるのは日本の夏だけだった。絶対に一度では終わらない。次はもっと素敵な旅になるように、頑張ってお金を稼ごう」とつづっている。
この投稿は反響を呼び、中国のネットユーザーからは400件を超えるコメントが寄せられている。「日本旅行は余韻がすごい」「懐かしさを断ち切るのが難しい(泣)」「私はもう3回日本に行ったけどまだ行きたい。本当に秩序があって清潔」「私も帰ってきてからすぐに次の日本旅行の計画を立てたよ」「絶対また行く。帰ってきて半月たつけどまだ浸ってる」「帰ってきて1週間。座って仕事をしていても、心は京都の小雨の中を散歩してる」「なんだ。みんな同じだったのか」など、賛同の声が相次いだ。
また、「京都は本当に美しいよね」「そういう(京都の)小道が好き」「私も同じ場所で写真撮ったよ」「次は東京の方にも行くといい」「(日本の夏は)子どもの頃のあの夏って感じがするんだよね」「(日本に)5~8回行けば買い物したいという気は起きなくなる。ただ、田舎に行きたいと思うだけ」「近いんだからまた行けばいいさ」「だからみんな日本は『1回』か『無限』のどちらかだって言うんだよ(日本を気に入った人は何度も訪れるという意味)。近くて便利で、食べ物がおいしくて安全」といったコメントも寄せられている。
https://www.recordchina.co.jp/b956418-s25-c30-d0052.html
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上記の2つの記事は中国人が日本旅行で感じた率直な感想を述べています。私達日本人が日常生活で当然と思い、普段意識しないような行為を海外の人は新鮮に感じています。「百聞は一見に如かず」と言いますが、異文化を体験したければ、直接その国へ出かけ地元の人々と交流し、実際の生活を体験することが一番です。 様々な争いはお互いを理解しないことが原因で始まります。その意味ではホームステイや留学を含め海外旅行は異文化を知る最も良い手段です。実際自分の目で見て自分の耳で聞いたことが相手の印象となります。偏見に基づかず、相手をそのまま受け入れることが相互理解への第一歩です。特に為政者には相手国を直接訪問し、膝を突き合わせて本音で話し合いをしてもらいたいものです。相互不信からは敵意しか生み出しません。相互理解することで平和が生まれます。
追記:前々回(#639)で紹介したHIMARIさんの特集番組が明日(5月3日)NHK総合で午後9時から放送されます。興味のある方はご覧ください。