#132 高齢世帯4分の1が貧困
昨日の台風18号は福岡県にはそれほど大きな被害をもたらしませんでしたが、台風が通過した鹿児島や、宮崎、大分の各県では大きな被害を与えました。特に津久見市や佐伯市では、いたるところで川が氾濫し、大きな水害になりました。また、この台風は日本列島に沿って通過し、各地で大きな被害を与えています。現在この台風は北海道を進んでおり、まだ十分な警戒が必要です。この台風による被害を受けた多くの人々に心からのお見舞いを申し上げます。
さて本日は敬老の日ですが、数日前に西日本新聞に衝撃的な記事が載りました。ネット記事はこちらです。(https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/358641/)
この記事によると『高齢世帯4分の1が貧困 独居女性では2人に1人「生活保護未満」』の見出しで、65歳以上の高齢者がいる世帯の貧困率が2016年時点で27.0%だそうです。また1人暮らしの女性は特に深刻で、2人に1人が生活保護の水準を下回る収入で暮らしており、その背景には年休受給額の減少を指摘しています。以前に貧困家庭の子供たちの状況をこのブログで取り上げましたが、現実には子供の6人に1人が貧困家庭の子供という事実だけでなく、高齢者も4人に1人が貧困ということになります。
貧困家庭の子供が成人すれば、正規・非正規に関わらず就職の機会に恵まれますが、高齢者となりますと、考慮すべき年齢はもちろんのこと、体力や気力の面で大変厳しいものがあります。得られる収入は年給しかありません。生活できるほどの年休をもらえる人は良いですが、年休の掛け金が少なかったり、生活できるほどの年金がもらえない人にとっては死活問題となります。また老々介護のように高齢者が介護を必要とする状況になった場合は支出する金額が大幅に増えてきます。つまりある程度の個人的な貯金がないと老後の生活がなりたたないことを意味しています。
最近の若い世代は年金を積み立てることをしない人が増えていますが、高齢者の現状を考慮して、生活できるだけの年金をもらえる対策を今から建てておく必要があります。「明日は我が身」です。日々の生活費を節約して少しでも貯蓄に回す等の個人の対策が必要です。国も財政的に疲弊している現在、多くのことを国に頼ることはできません。どの世代もまず自立することを考え、余裕があれば他人のために尽くすことが、これからの世の中に必要なことと考えられます。敬老の日に考えさせられる新聞記事でした。