#612 G、只今拡大中!

 10月もすでに下旬となりましたが、日中はまだ夏日が続いています。例年でしたら、この時期に衣替えをして半袖を長袖シャツに替えるのですが、今年はまだ半袖シャツを着ています。これはいかに残暑が続いているかを物語っています。寒冷前線が去った後は寒気が九州地方に入り込むと予想されていますので、そろそろ衣替えをする時期となりました。
 さて、今年は服装だけでなく、虫の世界にも影響があるようです。以前にもこのブログで述べましたが、今年は蚊やG(おぞましくて名前が欠けません!)が姿を見せないのです。やはり猛暑が原因と考えられるのでしょう。これから涼しくなる時期に一気に出現する可能性がありますので、充分注意する必要があります。先日西日本新聞に次のような記事が出ていました。福岡都市部で巨大Gが増殖しているそうなのです。本日はその記事を転載します。
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『日本最大のゴキブリが福岡市で勢力拡大中 専門家が教える成功率9割の捕まえ方』
 屋内に侵入するゴキブリの中で日本最大のワモンゴキブリが、九州北部で勢力を拡大中だ(10月3日掲載)。温暖化の影響で今後も冬を越せる生息域は広がっていくとみられるが、ワモンゴキブリやクロゴキブリは、食中毒の原因となる菌などを家の中に持ち込む恐れもある。嫌われ者の代表格であるゴキブリに出くわしたとき、どう対処したらいいのか。静岡県の磐田市竜洋昆虫自然観察公園副館長の柳沢静磨さん(30)に聞いた。(吉田真紀)
 柳沢さんは、同園で世界各地のゴキブリ約100種、数万匹の飼育を担当するスペシャリストだ。九州北部では暮らしの中で目にするゴキブリというと主にクロ、ワモン、チャバネの3種だが、日本には森林で暮らすタイプなど約65種もいる。2020年には、国内で35年ぶりとなる新種の発見が発表された。柳沢さんはこれを含む9種の発見に携わったそうだ。
 ゴキブリの体は平べったい上に柔軟性に富んでいて、クロもワモンも「数ミリメートルの隙間があれば、体をねじ込んで屋内に入ってくる」。心構えが必要だ。
 柳沢さんに教えてもらったのは、成功率9割の捕まえ方。「コップのような容器を逆さまにして、ゆっくりとかぶせます」。ゆっくり、がポイントだという。
 ゴキブリのお尻を見ると、「尾角」と呼ばれる二つの角のような部分があり、その裏側の毛で空気の動きを感知できる。人間が恐れおののいて慌てたり、スリッパでたたきつぶそうと思いきり手を振り上げたりしたとき、ササッと逃げられてしまうのは振動を感知しているから。「あまり刺激をしなければ彼らは意外に気付きません」。伏せた容器の下に紙をひいて容器をひっくり返せば捕獲完了。殺虫剤のノズルを差し入れシューッとすれば、ピンポイントで駆除が可能だ。

<なぜ?嫌われ者>
 ただ、できることならその姿すら見たくないのが人間の心理だ。ゴキブリ用品で約7割の国内シェアを持つアース製薬(東京)によると、消費者のニーズは「見かけたら駆除」から「見かける前に予防したい」に変化しているという。
 同社の売り上げ上位の一つが「死骸を見たくない」かつ「巣ごと退治したい」人向けの駆除エサ剤。食べたら徐々に死に至るため、巣に帰った後や物陰で死に、そのゴキブリの排せつ物や死骸を食べた仲間にも効果を発揮する。特にワモンはクロやチャバネより大きく食欲旺盛なため、一般的に駆除エサ剤もよく食べる傾向があるという。
 部屋の隙間にプッシュすると、駆除だけでなく予防もできる製品の売り上げも拡大傾向だ。一方で「従来の薬剤が効きにくい薬剤抵抗性を持つものも増えている」(担当者)といい、新たな有効成分を配合したスプレーを発売するなどゴキブリとの闘いは続く。
 私たちの多くが本能に埋め込まれているかのように忌み嫌うゴキブリ。どうして、これほどまでに嫌われ者なのだろうか?
 実はゴキブリの魅力を伝える「ゴキブリスト」を名乗る柳沢さんは、こう分析する。(1)幼少期、大人が出没したゴキブリにパニックになる姿を見て実物以上に怖い存在だと認識してしまう(2)自宅に入ってくる害虫としては大きく、安心できる場所を侵されている感覚がある(3)不潔なイメージがある-が「複雑に絡み合い、怖がられているのでは」。
 柳沢さんが思うゴキブリの最大の魅力も、嫌われていること。「嫌われているのは身近にいるから。嫌われているからこそ、こんなに有名。だから面白い」
 「ゴキブリは絶滅したらいい」との声も多く耳にするという柳沢さんは指摘する。「クモやハチなどゴキブリを食べる生き物もいれば、ゴキブリの中には落ち葉や果実を食べ、分解者として森の新陳代謝に貢献している種もいます」。だからこそ「適切な距離感を模索し続けていくことが必要です」と話している。
https://www.nishinippon.co.jp/item/1409687/?page=1
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 上記にありますように、紙コップを使って簡単にGを捕まえる方法があったのですね。いつもはGが出現したときに、スリッパや新聞紙を丸めて叩いていましたが、これではGを叩いた後に壁や床が汚れます。まして失敗すればGが顔に向かって飛びかかってきます。身の毛もよだつ恐ろしいことです。コップ方式なら簡単にGを処理できますので、今度試してみようと思います。ただGの出現回数も最近数年間少なくなってきた感があります。これも地球温暖化のせいでしょうか。虫の世界まで影響を与えています。残念なことです。

2025年10月18日