#495 鎮魂の八月 - 平和宣言

【平和への誓い 全文】
「みなさんにとって『平和』とは何ですか」小学生が訴え

 みなさんにとって「平和」とは何ですか。争いや戦争がないこと。差別をせず、違いを認め合うこと。悪口を言ったり、けんかをしたりせず、みんなが笑顔になれること。身近なところにも、たくさんの平和があります。
 昭和20年(1945年)8月6日午前8時15分。耳をさくような爆音、肌が焼けるほどの熱。皮膚が垂れ下がり、血だらけとなって川面に浮かぶ死体。子どもの名前を呼び、「目を開けて。目を開けて。」と、叫び続ける母親。たった一発の爆弾により、一瞬にして広島のまちは破壊され、悲しみで埋め尽くされました。

 「なぜ、自分は生き残ったのか。」仲間を失った私の曽祖父は、そう言って自分を責めました。原子爆弾は、生き延びた人々にも心に深い傷を負わせ、生きていくことへの苦しみを与え続けたのです。

 あれから78年が経ちました。今の広島は緑豊かで笑顔あふれるまちとなりました。「生き残ってくれてありがとう。」命をつないでくれたからこそ、今、私たちは生きています。

 私たちにもできることがあります。自分の思いを伝える前に、相手の気持ちを考えること。友だちのよいところを見つけること。みんなの笑顔のために自分の力を使うこと。

 今、平和への思いを一つにするときです。被爆者の思いを自分事として受け止め、自分の言葉で伝えていきます。身近にある平和をつないでいくために、一人一人が行動していきます。誰もが平和だと思える未来を、広島に生きる私たちがつくっていきます。

令和5年(2023年)8月6日 こども代表
広島市立牛田小学校6年 勝岡英玲奈
広島市立五日市東小学校6年 米廣朋留
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 鎮魂の八月となりました。今日は八月六日、広島は原爆投下から78年目となる「原爆の日」を迎えました。また八月九日は長崎に原爆を落とされた「鎮魂の日」となります。何年経とうとも、この悲惨な両日を日本人は忘れることができません。そして八月一五日は終戦記念日となります。
 上記の文は本日の原爆の日に語られた小学生による「平和の誓い」です。戦争を知らない子どもたちが戦争の実相をみごとに表現し、平和とは何かを私たちに問いかけています。「戦争」とは国対国の戦いだけではなく、個人の争いごとも含みます。個人から国レベルまで全ての争いが一つの要因によって起こります。それは相手に対する「疑心暗鬼」です。言いかえれば「信頼」と正反対の「不信感」です。
 私たち人間はいつになれば相手を信じ、信頼できるようになるのでしょうか。現代人にとってそれは永遠の課題です。人間が抱えている疑心暗鬼は地球を破壊するほどの大きな力を持っています。一人一人が自分の心を見つめ、邪悪な感情を捨て去らない限り、その感情はますます肥大化していきます。
 口先だけで「平和、平和」と唱えるだけでなく、自らを振り返り、悪心を捨てない限り、真の平和はやって来ません。それが人類の大きな性(さが)です。八月は日本だけでなく、世界にとっても鎮魂のひと月となります。

2023年08月06日