#419 疑惑五輪

 北京オリンピックも後半に入り、様々な種目で日本人選手が活躍しています。その一方で選手や判定の仕方に関する疑惑も数多く存在しています。オリンピックは4年に1度の世界最大のスポーツイベントであり、選手たちはオリンピックに人生を賭して臨みます。そのような状況下で不正行為や判定ミスは決してあってはならないことです。
 しかし、今回の五輪では多くの疑惑が存在しているようです。ご存じのようにスキージャンプ混合団体における高梨沙良選手を含む5人の選手が「スーツの規定違反」で失格となり、以前とは異なるスーツの測定方法に大きな疑惑が生じています。またスケート・ショートトラックにおける不可解な順位判定や失格の判定、ロシアの女子フィギュアスケート選手のドーピング問題など枚挙にいとまがありますせん。本日の産経新聞ネット版では、このような状況を的確に説明しています。
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『ドーピング、疑惑判定…トラブル相次ぐ北京五輪』
 北京冬季五輪で各国代表選手らによる熱戦が繰り広げられる中、競技のルールや判定をめぐるトラブルが噴出している。フィギュアスケートでは金メダル候補にドーピング問題が浮上し、スキージャンプでは有力選手が相次いで失格する異例の事態に陥った。他にも疑惑の判定などが出ており、複数の競技で論争を呼ぶような展開となっている。
 大会中盤となった現在、最も注目を集める事件はロシア・オリンピック委員会(ROC)として出場するカミラ・ワリエワ(15)のドーピング問題だ。フィギュア女子シングル金メダル候補で、7日の団体でROC優勝に貢献。だが8日、昨年12月にロシアで開かれた大会でのドーピング検査で陽性反応が出たことが報告された。
 8日の団体表彰式は異例の延期となり、国際オリンピック委員会(IOC)は閉幕後にずれ込む可能性に言及したが、ロシアの検査機関はワリエワへの資格停止処分をわずか1日で解除。処分解除を疑問視するIOCなどがスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する事態となった。CASは12日、裁定が出るのは14日午後と発表。裁定の中身次第では15日からの個人戦出場も危うく、団体の金メダルも取り消されかねない。
 一方、出場規定をめぐり世界的な論争に発展しているのがスキージャンプだ。混合団体で日本の高梨沙羅(25)ら4カ国5人の女子選手が1、2本目の飛躍後の検査で、「スーツの規定違反」で失格となった。同じスーツで出た個人戦では問題になっておらず、各国メディアは「あり得ない判定」「ばかげたルール」と疑問を呈する。
 全日本スキー連盟も検査方法に関する文書を国際スキー連盟(FIS)に出す方針で、関係各国も問題提起の構えを見せる。欧州メディアはFISが来季に向け、規定変更を検討していると報じるなど、最高峰の大会である五輪でのトラブルは異例の状況だ。
 ショートトラックでは中国に有利な判定を下したとの疑惑が出た。7日の男子1000メートル準決勝で、上位でゴールした韓国選手2人がビデオ判定でレーン変更違反で失格となり、中国の2選手が決勝進出。決勝でも1位のハンガリー選手がゴール後に失格、中国選手が金、銀メダルとなった。
 ある韓国紙は「史上最悪の五輪だ」と批判。韓国選手団も記者会見で「不当な判定」と訴え、IOCと国際スケート連盟(ISU)に抗議文を送り、CASに提訴する方針を示した。
 一方、河北省張家口市で開かれたバイアスロンでは、風が強く複数の選手が「鼻に凍傷ができた」「凍え死ぬ」とSNSに不満を投稿。規定では「氷点下20度以下ならレースを中止する」とされるが、スイスなどの関係者は「体感温度は氷点下30度以下だった」と異常な寒さを指摘している。
(https://www.sankei.com/article/20220213-IDOGJK4A2FIGRIDGEE2MDXQ7
ZQ/?outputType=theme_beijing2022)
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 今回のオリンピックは選手のための五輪ではなく、国威発揚を狙った中国共産党と利益追求を目指したIOCの意図が明らかになっています。一流の選手と一流の審判員が集まる五輪に不正や疑惑が存在してはなりません。今回の五輪はまさに「疑惑五輪」です。
 しかしながら、このような疑惑は国内でも生じています。高校野球選抜大会の予選で、準優勝した高校が選抜大会に出場できない事態となっています。東海地区の「2枠」の2校目に、昨秋の東海大会で準優勝した聖隷クリストファー(静岡)ではなく、ベスト4で敗退した大垣日大(岐阜)が選ばれたことを巡り、疑念の声が今も相次いでいます。常識的に考えれば、地区大会で優勝した優勝校と、準優勝校が代表として選抜大会に出場しますが、今回の代表校選定として次のようなことが判明しています
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……ところが、東海大会で優勝した日大三島(静岡)に続く2枠目は、ベスト4に終わった大垣日大(岐阜)に決まった。その理由を、東海地区の選考委員長を務めた鬼嶋一司氏は「個人能力の差」「投手力の差」「甲子園で勝てるチームかどうか」とした。同じ説明を、塚原の前でもできるのだろうか。聖隷の関係者からすれば、チームの和で決勝まで勝ち上がった聖隷の選手を否定されたような選考理由だった。……
(https://www.news-postseven.com/archives/20220213_
                      1726062.html?DETAIL)
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事の真相ははっきりしませんが、上記が選抜の理由であれば、わざわざ地区予選をする必要がありません。個人的に能力のある選手を集めている学校を代表校にすれば済みます。なぜこのような判定になるのか、理解に苦しみます。これも一言で言うと「疑惑甲子園」です。日本高野連は今回の不祥事?に関して、万人が納得するような説明をすべきです。

2022年02月13日