#390 コロナ禍のオリンピック

 今日から8月です。8月にしては珍しく午前中大雨が降っていました。唐津市では短時間大雨警報が出たほどです。例年この時期は雲一つない真夏の青空がまぶしいほどですが、今年は太平洋高気圧が偏って張り出していますので、高気圧の縁を回って湿気が日本に回り込んでいます。そのために各地で雷雨や落雷などの不安定な天気をもたらしています。
 さて、オリンピックも後半戦に入り、陸上競技が始まりました。日本選手の大活躍もあり、マスコミもオリンピック開催反対をひるがえし、今ではオリンピック報道一色に豹変しています。しかし、残念ながらオリンピックの裏側で新型コロナ(特にインド株)が急増しています。東京ではここ数日新規感染者が4000人を超え、改めて非常事態宣言が東京都その周辺の各県に発出されました。
 最初は海外から様々なコロナ株が持ち込まれることを懸念してオリンピック関係者や選手たちに「バブル方式」と呼ばれるコロナ対策を実施してきましたが、皮肉なことに国内の新コロ急増がかえって世界中にインド株を拡散させるのではないかとの懸念で満たされています。
 また酷暑の中でのオリンピック開催には海外のマスコミから次のような批判が出されています。
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『東京の夏は理想的?「うそつき」と海外メディアから批判』
(朝日新聞社 2021/07/30)
「五輪が開催される東京の夏は温暖で、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候です」。東京大会の招致委員会が2013年、国際オリンピック委員会(IOC)に提出した立候補ファイルでこう説明していたことに、現在、海外メディアから批判の声が相次いでいる。というのも、開催中の東京五輪では、酷暑に苦しむ選手の姿が目立っているからだ。
 米ネットメディアのデイリー・ビーストは26日、立候補ファイルの説明について、「この時期の東京に行ったことがある人なら誰でもわかるように、それはよく言えば楽観的、最悪な言い方をすればうそだ」とする記事を配信した。IOCに対しては、「なぜこれを真実として受け入れたのだろうか?」と疑問を呈した。
 こうした事態が起きる背景には、大会の招致には巨額の費用がかかるため、絶対に招致を成功させなければならない事情があるからだと指摘した。
 そして記事の末尾には、スポーツコラムニストのダン・ウェツェル氏の言葉を引用した。「日本は天候について謝る必要はない。しかし、アスリートがこの環境で疲弊し続けることについては、全ての人に謝らなければならない。地獄のようにうそをついたのだ」
 米ウォールストリート・ジャーナルは25日、「東京の、時に過酷な夏の気候は、大会招致が決まった2013年当時から心配されていた」と指摘。その上で、「今まで経験した中で最悪の暑さ」「この湿度は残忍だ」などとするアスリートの言葉を紹介した。
 さらに「東京大会の主催者は、暑さの問題を小さく扱おうとしてきた」と、招致委を批判した。
 英紙ガーディアンも20日に配信した記事で、19年にマラソンの開催場所が東京から札幌に変更されたことに言及。その理由として、「7~8月の気候が『穏やか』で『アスリートにとって理想的』だとする東京側の主張への疑念」があったと強調。前回の1964年東京五輪では、暑さを避けて10月開催だったと指摘した。
(https://www.msn.com/ja-jp/news/sports/)
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 日本の真夏はスポーツに適していないのは明らかです。もちろん、その酷暑の中で高校野球やインターハイなどの全国大会が行われていますが、これらのスポーツの実施時期も考えるべきだと思います。日中の気温が35度を超える最近の日本の夏は最高気温が30度前後だった昔の夏とは全く異なります。あくまでも選手の身体的かつ精神的健康を考えて実施時期を考慮すべきです。
 東京の酷暑を避けて札幌でマラソン・競歩が行われますが、皮肉にも今年の北海道は東京と同じような35度を超える記録的な猛暑となっています。実施時間等を再考し、選手に熱中症が出ないように対策を取るべきです。
 オリンピックも残り1週間です。これ以上コロナが広がらないように、また選手に感染しないことを祈るばかりです。

2021年08月01日