#185 明日は我が身

いくつかの水たまりを残して 梅雨が駆け抜けてしまえば
湿った風の背中越しに 君の好きな夏が来ます.... (♪「ほおずき」グレープ)

 梅雨末期の豪雨が去った途端、梅雨が去って厳しい猛暑がやってきました。肌にまとわりつくような湿気のある空気感が真夏の始まりを告げています。一昔前の日本の梅雨は上記の歌詞のように情緒深く、しとしと降る長雨の後に眩しい光の夏がやってきたものですが、最近の梅雨は「降れば土砂降り」のように毎年どこかで大きな災害をもたらしています。これも地球温暖化の影響でしょうか。水害だけでなく、地震や台風などますます大きな被害をもたらす自然現象となっています。
 さて前回のブログでも触れましたが、今月5日に発生した西日本豪雨(気象庁は平成30年7月豪雨と命名しました)から1週間以上経ちましたが、この豪雨による死者は200名以上、行方不明者もまだ多数いらっしゃいます。また数多くの被災者がまだ多くの避難所で生活を余儀なくされています。改めてお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。
 特に今回の豪雨被害の状況はニュースの画面を見ながら何故か東日本大震災の状況に似たものを改めて感じさせられました。テレビ画面に映し出される被害状況が本当にそっくりなのです。東日本大震災では被害を受けた家屋や家財道具等が道に沿って並べられていましたが、今回の豪雨によって被害を受けた家財道具等の災害ゴミも同じように道に沿って並べられています。地震と水害の違いはありますが、大規模災害に見られる悲惨な状況です。
 さて今回の豪雨災害の直前に気象庁は特別警報を発し、災害が発生する可能性の高い地域に充分な注意を呼びかけましたが、残念ながら災害への注意喚起が活かされない結果となってしまいました。異常気象が常態化している現状では私たち一人ひとりが身の回りの安全を考える時期に来ています。「自分だけは安全だ」という考えを改めない限り、今回のような災害が繰り返し発生することでしょう。地震は日本国内で暮らす限り、どの場所にも発生します。地震の発生しない安全な場所などどこにもないのです。地震が起こっていない地域はたまたま発生していないわけで、いつ何時大地震が発生してもおかしくありません。大地震が発生しないと思われていた福岡や熊本が良い例です。また台風や豪雨による水害も特に山際や川や池などの水辺で生活している人は普段より災害を想定して生活する必要があります。
 またこのことは自然災害だけではありません。猛暑による断水や熱中症などの生活支障も考慮しなければなりません。気象庁は猛暑による「高温注意情報」を発表しますが、熱中症は一人ひとりが注意して生活すれば防ぐことができます。特に気温が35度を超えるような猛暑日には室内でもエアコンなどで室内温度を適切に保つなどの対策を取る必要があります。犯罪だけでなく自然災害からも「自分の身は自分で守らなければならない」時代です。台風や水害は事前に避難や被害が予測できます。「自分だけは大丈夫」という考えを捨てて、非常事態にすぐ行動できるように普段から災害に備える準備が必要です。

2018年07月15日