#524 新しい季節に向かって

 今日は3月3日、雛祭り(ひなまつり)の日です。昔は多くの家で5段重ねの雛壇を飾っていましたが、最近ではマンションでも飾ることができるコンパクトな雛壇が流行っているそうです。まだ寒さが残りますが、いよいよ春の到来です。
 さて、3月1日は多くの高校で卒業式が行われました。現在大牟田の明光学園で非常勤講師を続けていますが、今年度も高校3年生の授業を担当し、学び舎を巣立っていく卒業生の姿がまぶしく輝いて見えました。彼女たちは4月からは様々な環境で有意義な人生を歩んでいきます。
 私の教師歴を振り返りますと、現役の教師としておよそ30年間福岡雙葉学園の教員を務めたことになりますが、そのうち半分以上を高校3年生を担当したことになります。また担任として、学年主任として卒業生を10回送り出しました。それぞれの学年に思い出があり、機会ある度に担当したクラスや学年の思い出が浮かんできます。クラスマッチで優勝したクラス、修学旅行に参加した学年、素晴らしい進学実績を残したクラスや学年など振り返ればすべて良き思い出です。
 特に高3の担任は他学年と異なり、進路指導や学年行事など多忙の極みとなります。2学期は推薦入試のための面接指導や調査書作成のために放課後の時間を費やします。学年主任として学年行事の立案や指導に時間を取られ、夜の10時過ぎまで職員室で仕事を行った記憶があります。今振り返れば時間に追われた日々でしたが、すべて良き思い出になっています。
 当塾でも高3の生徒が一人卒塾しました。昨日お母様と本人が挨拶に来塾し、しばらく談笑しました。彼は中1時から当塾で勉強を始め、4年間在籍したことになります。4月から県外の大学に進学します。彼のお姉さんも中1から5年間在籍しました。彼女は当塾の開設当時から授業に参加し、現在は東京の大学に通っています。姉弟そろって努力家でした。
 現在当塾で学んでいる高2の生徒が3名いますので、来年度は様々な点で忙しい1年を過ごすことになります。3人が希望の進路に進むまで、日々粉骨砕身することになります。
 教師という職業は他の職業と比べて季節感のある職業です。4月には入学式があり、遠足や体育祭が1学期に行われます。夏休みをはさんで、2学期は修学旅行や様々な学年・学校行事があります。冬には入学試験やさまざまな進路指導があり、3月は卒業式が行われます。
 あとひと月もすれば4月になり、また新しい季節が始まります。どのような生徒との出会いがあるでしょうか。期待と不安交じりの気持ちで4月を迎えます。新しい季節に向かって新鮮な気持ちで4月を迎えたいと思います。

2024年03月03日