#460 1ミリの勝利

 季節はすでに冬に変わり、今年も残りひと月となりました。12月になり急に寒さが増して、最低気温が10度を下回る日が出ています。先月までは気温が平年を上回る日々が続いていましたので、それだけ寒さが身に沁みます。
 さて、ブラボー!ブラボー!ブラボー!です。サムライジャパンがまたやってくれました。強豪スペイン相手に2‐1の勝利を手にし、決勝トーナメントに進みました。試合が金曜日早朝4時にキックオフでしたが、国内の大勢の人が寝ないで、または早起きして応援していました。私も4時過ぎに起きて前半を応援しましたが、残念ながら1失点されて前半を終えましたので、試合後半はスペインが守りに入り、敗戦が濃厚だろうと思って、一度布団に入り眠ろうと思いました。
 しかし試合経過が気になり30分後に再びテレビをつけると2‐1で日本が試合をリードしていました。一瞬我が目を疑いましたが、確かに日本がリードしていました。その後何度も日本チームは危機を迎えましたが、それをみごとに乗り切り、歴史的な勝利を収めました。
 勝因は三苫選手のボールを諦めずに追いかけた1ミリの勝利だと言われています。スポーツの種目によって定義が異なりますが、サッカーではボールの中心がラインを超えても、ボールの端が1ミリでもラインにかかっていれば「イン」扱いとなります。今回から導入されたVARの写真でもボールがラインにギリギリかかっています。最後まで諦めない日本チームが劇的な勝利を勝ち取ったと言えるでしょう。
 次は決勝トーナメントでクロアチアと対戦しますが、さらに苦戦が続くことでしょう。決勝トーナメントに進むチームはどこの国であっても実力があり、どの試合も激戦が予想されるからです。
 どのスポーツでも言えることですが、相手のペースで試合をすることは避けなければなりません。たとえ格下の選手やチームであっても、相手のペースで試合を行うと逆転され、負けにつながることが多いのです。私は20年ほどテニス部の顧問をしていましたが、時々生徒たちがシード選手に勝利することがありました。その時は生徒たちがシード選手を相手に自分たちのペースで試合を進め、それが最終的に勝利につながりました。また逆のことも有り得ます。格下相手に負けるときには、必ず相手のペースで試合が行われ、いつの間にか負けていました。
 次の試合でサムライジャパンはどのような試合運びをするでしょうか。とにかく相手の試合運びに乗らないことです。ドイツ戦やスペイン戦のように、自分たちのペースで試合を進め、少ない機会を確実に決めて、勝利してもらいたいと思います。日本人の特性である協調性と組織的な戦いで新しい景色を私たちに見せてもらいたいものです。
 頑張れニッポン!




2022年12月04日