#403 伝説の心医

 今日で10月も終わり、明日から11月(霜月)を迎えます。さすがに朝晩は気温が下がり、扱う水も冷たくなりました。あれほど暑かった10月も終わりを告げます。今年もかすかに漂う木犀の香りを楽しみながら、残り少ない秋を感じながら過ごしたいと思います。
 さて、「ホジュン・伝説の心医」がテレQで毎朝再放送されています。数年前にBS東京で放送されていたものを見ましたが、久しぶりに見ると、このドラマの秀逸さを改めて感じます。私は普段テレビでドラマを見ませんが、この番組だけは特別です。ドラマのストーリーやその内容に魅了されます。このドラマの魅力の一つに毎回様々な人間模様やどんでん返しの顛末が盛り込まれ、次に何が起こるのか視聴者に期待させ、飽きさせないことにあると思います。
 翻って、日本のドラマ、特にNHKの大河ドラマは登場人物の細かな表情や背景を詳細に描きますが、毎回の盛り上がりに欠け、見ていて退屈になり、最後まで見る気になりません。(意見には個人差があります!)人気の韓流ドラマにはいたる所に視聴者をとりこにする仕掛けがあり、それが日本女性を惹きつけている理由かもしれません。このホジュンは韓国で視聴率63%を記録したMBC放送局のドラマです。
 この「心医」とは名誉や金銭を求めず常に患者に寄り添い、患者のために全生涯を捧げる医師のことです。古今を通して医学に志す者の根底には人を救う「慈悲心」がありますが、最近では医学や医療技術の進歩により、医者の中には分析されたデーターをコンピュータ画面で確認するだけで、患者に病状を細かく尋ねようとしない医者もいます。患者個人により病状が異なり、詳しい問診をせずに患者にあった適切な治療ができるわけがありません。医者と患者の間には人間味のあるコミュニケーションが必要です。それができるか否かが名医とやぶ医者の違いだと思います。
 コロナ禍で世界中の医療従事者は日々コロナ患者に対応して激務をこなしています。まさに「医は仁術」です。そのような医療従事者に「ホジュン」はぜひ視聴して頂きたい番組の一つです。

2021年10月31日