#436 気象病

 今日は朝から晴天ですが、昨日は午前中まで雨が降り続き、気象庁は九州地方に梅雨入り宣言を出しました。いよいよ梅雨の始まりです。毎年のように九州北部は梅雨時に大雨や洪水に見舞われ、ここ太牟田でも昨年は内水氾濫で2人の死者が出ました。今年はすでに梅雨に入っている沖縄や関東、東北地方で大雨が続いており、大荒れの天気が続いています。雷雨や雹(ひょう)など近年の梅雨は極端な気候の変化が見られますので、特に梅雨末期の大雨には注意が必要です。
 さて、気象病という言葉が最近ニュースなどで取り上げられるようになりました。気圧や天気の変化に身体は異常に反応する症例ですが、面白記事を見つけましたので、転載します。
----------
『梅雨に多い「気象病」、気圧変化による不調はアプリで“予測”』
 梅雨が始まると、急な気圧や気温の変化によって、体調を崩す人が少なくない。その症状は、頭痛やめまい、倦怠(けんたい)感などさまざま。このような不調は「気象病」とも呼ばれ、近年、認知が広がりつつある。そんな中、気圧の変化を知ることで体調管理に役立てるアプリが重宝されている。天気予報を見るように、事前に起こりうる体調不良を確認できることから、利用者が増えているという。
「曇りや雨の日は、眠気や頭がモヤモヤするような頭痛に襲われることがあります。でも、病院に行くほどでもなかったんです。最近になって、それが気圧に左右されているとわかり、少し気持ちが楽になりました」
 こう話すのは、片頭痛持ちの30代女性。夫も同じタイミングで頭痛を訴えていた。「気象病」というのがあることを知り、自分たちの不調が気圧の影響を受けているかもしれないと思ったという。
 気圧などの変化で不調をきたし、病院を訪れる人は少なくない。愛知医科大学客員教授の佐藤純医師は、天気による体調の悪化や寒暖差による不調を「天気痛」と命名し、同大学病院で「天気痛・気象病外来」を開設して患者の治療にあたっている。
「体調を崩す3要素である気圧・温度・湿度が、耳の奥にある内耳や自律神経に作用することで、体調不良を引き起こします。特に気圧の影響が大きい。もともと高気圧で晴れている時は、体の活動性を上げる交感神経が優位になりますが、低気圧で曇りや雨の時は、休息モードの副交感神経が優位になります。しかし、現代人は運動不足や生活リズムの乱れにより自律神経の働きが弱くなっていて、天候の変化にうまく対応できなくなってしまうことがあります」
 不調を感じる「時点」にも注意したい。上空が低気圧に覆われて天気が悪くなる前、つまり、気圧変動が起きている時の方が人は体にストレスを感じやすいという。症状として表れるのは、頭痛やめまい、倦怠感、関節痛、ぜんそく、うつ病などさまざまで個人差がある。佐藤医師の「天気痛・気象病外来」には片頭痛の患者が多いという。
「いわゆる『古傷が痛む』という症状の人は、外来にはあまり来ません。患者に多い症状は頭痛で、深刻な例には、仕事を辞めてしまう人や、学校に行けなくなる子どももいます。雨が降るだけで、日常生活に支障が出るほど体調不良になるというのは、周囲の理解を得られにくいため、患者本人と家族は苦しい思いをすることがあります」
 女性患者のなかには、PMS(月経前症候群)と気象の乱れが重なった時に、体調が普段より悪くなるという人も少なくないという。
<気圧の変化を視覚化>
 気圧は肌感覚や目で見てわかるものではない。気圧の変化などを視覚化して、これから起きる体調不良を予測したスマホのアプリがある。
 気象情報会社「ウェザーニューズ」は、「天気痛予報」を配信している。大きな気圧の変化のみならず、微小な気圧変動(微気圧変動)や、毎日決まった時間に起きる「大気潮汐(たいきちょうせき)」による気圧の変動幅まで、3つの要素から予測できる1週間分の“天気痛予報”を出している。
「微気圧変動は台風シーズンの秋に起こりやすくなります。フィリピン海沖など遠くで発生した台風から、波紋のように伝わってくる微小な気圧変動でさえ、影響を受けて頭痛を引き起こす人もいます」(ウェザーニュース広報)
 ウェザーニュースのアプリのダウンロード数は3000万を超える。「天気痛予報」はそのコンテンツのひとつだが、同社によると、不調の警戒日を知らせる「天気痛アラーム」機能の登録者は20万人を超える。これは、花粉症の人向けの「花粉対策アラーム」と肩を並べる数だという。
「『天気痛アラーム』を始めたのが2020年6月だったのですが、そこから登録者が右肩上がりに増えている状況です」(ウェザーニュース広報)
 顧客関係管理(CRM)事業を展開する「ベルシステム24」は、気圧変動による体調不良が起こりやすい時間帯を予測する「頭痛ーる」というアプリを提供している。利用者の86%が女性で、20~30代が6割を占める。
https://diamond.jp/articles/-/304424
----------
 私も時々片頭痛がしますが、元来鈍感ですので気象病なのか判断できません(笑)!とにかく体調不良の場合は気象が関係することもあると認識しておくべきでしょう。その日の体調と気象をメモしておけば、何らかの関連性が把握でき、体調管理に役立つかもしれません。

2022年06月12日