#631 公立校離れ
今日は3月1日、暦の上では春の始まりです。今日は日曜日ですが、多くの高校で卒業式が行われます。保護者にとって平日よりも休日の方が子どもの卒業式に参加しやすいと思います。また卒業生にとって進学するか、就職するかで、その後の人生が決まります。いずれにしても幸せな道を歩んでほしいものです。
学び舎を卒業する生徒いる一方で、4月に入学する生徒もいます。福岡県の公立高校では3月10日に一般入試が行われ、19日に合格発表があります。すでに私立高校の入試や県立高校の推薦入試は終了していますので、来る一般入試は最後の試験となります。
しかしながら、最近の高校入試の傾向として県立高校に生徒が集まらない傾向があるようです。その原因を解説している記事を本日は紹介します。
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『〝公立高離れ〟各地で進む 志望者が18都府県で減少、私立無償化影響か』
今春卒業する中学3年生に進路志望調査を実施した自治体のうち、佐賀、長崎、鹿児島など18都府県で全日制公立高の志望が前年より減り、16都府県は過去最低だったことが15日、共同通信の集計で分かった。2026年度から私立高の授業料無償化が大幅に拡充されることが影響し、公立離れが進んだとみられる。
調査を実施していたのは27都府県で、前年と比較可能なのは20都府県。福井や静岡など6県は非公表だったり公私立をまとめた形で公表したりといった理由で除外し、大阪府は校長会調査のため対象外とした。
公立高志望の数値は、卒業予定者や進学希望者に占める割合を示す自治体と、公立高の定員に対する倍率で示す自治体があり、長野県は志願人数を出した。調査の時点や目的はそれぞれ異なり、志望段階のため実際の出願状況は異なる可能性がある。
公立志望が過去最低の16都府県をみると、割合で示した12都府県は、栃木、埼玉、滋賀、鹿児島が3ポイント台、群馬、神奈川、京都、兵庫、岡山が2ポイント台の減少。埼玉は60%を割り込み、京都は50%を下回った。倍率で示した長崎など3県は0・01~0・04ポイント下がった。長野県は647人減の1万2026人で、連続して数値が確認できるここ8年で最少だった。
倍率が0・93倍に下がった岐阜県は過去資料が非公表であることなどを理由に「過去最低かどうか公言しない」とし、1・02倍に下がった佐賀県は調査方法が変更され「過去分と単純比較できない」とした。青森と徳島は公立志望が増えた。
私立高の志望状況も調査していた12府県では、徳島以外の11府県で私立志望が増え、うち9府県が過去最高となった。高校無償化は、26年度から所得制限が完全撤廃され、私立の加算分の上限額が45万7200円に引き上げられる。
https://www.nishinippon.co.jp/item/1458726/
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【高校無償化】2009年に誕生した民主党政権が導入した政策で、公立は授業料を徴収せず、私立生には公立授業料相当分の就学支援金を支給し、低所得世帯は加算した。その後、政権復帰した自民党が所得制限を設けた。25年度から所得制限を撤廃して全ての高校生に年11万8800円を支給し、公立は完全無償に。26年度からは私立の加算分も所得制限をなくし、上限額を私立授業料平均額相当の45万7200円に引き上げる。
https://www.nishinippon.co.jp/item/1458597/
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上記の記事にあるように、「公立校離れ」の原因は高校無償化にあることは明白でしょう。私立高校の方が施設や特色あるカリキュラムが充実しており、将来進学を考えると私立大学の推薦入試枠が沢山あり、学力だけでなく一芸入試、スポーツ推薦など様々な入試形態に対応しています。ただし高校無償化と言っても、授業料が無料になるだけで、入学金、施設費や様々な経費は公立校以上にお金がかかります。多くの家庭にとって、やはり私立校というのは予想以上に費用がかかります。学校の選択に関して公立校が良いか私立校が良いかは一概に言えません。親御さんにとって悩ましい問題です。
追記:『福岡・大牟田市が4月から小中学校の給食費無償化へ』
福岡県大牟田市は2月17日、新年度から市立の小中学校と特別支援学校の給食費を無償化すると明らかにした。総事業費は約4億2600万円。小学校と支援学校小学部については全国一律に国費で賄われる予定で、中学校と支援学校中学部・高等部は市の独自財源で賄う。24日開会の市議会2月定例会に関連議案を提出する。
市教育委員会によると、対象の児童生徒は約7千人。給食費は小学生が月5200円、中学生が6千円など。本年度は物価高騰対策として市が1人当たり月2300円を補助していた。17日の記者会見で関好孝市長は「子育て世帯に魅力的なまちとなるよう今後も切れ目ない支援を続けていく」と話した。
https://www.nishinippon.co.jp/item/1459938/
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子供のいる家庭にとって嬉しいニュースです。以前は経済的に苦しい家庭の子どもが給食を食べられない事案がありましたが、新年度から給食費が無償となり、生徒全員が給食を取ることができます。ただし夏休みなど長期の休みには給食がありませんので、経済的に苦しい家庭の子供たちにとって依然として大きな問題となっています。「子ども食堂」など様々な救済策が考えられますが、必ずしも子供たち全員がその恩恵を利用できるわけではありません。市は現状を把握し、その対策を急ぐべきでしょう。