#167 戦慄の近未来!

 今日で平成29年度(2017年度)が終了します。当塾では昨日から授業を再開しましたが、今年度は中学3年生4名が当塾を卒業しました。いずれの生徒も2~3年当塾に通った生徒でした。4月からは全員が第1志望の高校へ進学します。生徒達の前途を心より祝福したいと思います。
 さて昨日録画しておいた映画を観ましたが、あまりにも面白くて、つい夜更かしをしてしまいました。それと同時に近未来におそらく類似した事件が発生するだろうと考えると背筋がぞっとしました。映画のタイトルは「アイ、ロボット(I, Robot)」です。あらすじを簡単にまとめますと次のようになります。
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 近未来の2035年、舞台はアメリカで、ロボットが活躍する社会です。利便性の増した次世代家庭用ロボットNS-5が各家庭に導入されます。そんな折にロボット嫌いなスプーナー刑事の下に連絡が入ります。ロボット工学の第一人者であり、スプーナーの恩人でもあるラニング博士がU.S.R.本社ビル内で死亡しているのが発見されます。現場に残されていたホログラムプロジェクターにはスプーナーを呼ぶよう遺言が残されていました。警察は自殺と判断しますが、腑に落ちないスプーナーは、ラニング博士の愛弟子であるロボット心理学者のカルヴィン博士と共に研究室の中を探り、「サニー」と名乗り人間に近い感情を持つNS-5型ロボットを発見します。そのサニーが逃亡し、ロボットが人間に逆らい自由意思を持つことが明らかになります。…途中省略…そのような状況下でロボットが人間に対して反乱を起こし、人間とロボットの戦いが始まりますが、ロボットをコントロールしているのはロボットを管理しているホストコンピュータ「ヴィキ」だということが判明します。このコンピュータを破壊することでロボットによる反乱は終息を迎えます。ロボットはすべてミシガン湖畔の倉庫へと収容され、使命を遂げたサニーもそこへ向かいます。サニーが丘を見つめその上に立つと、集められたロボット達はサニーを見上げます。それはまさに、サニーが夢の中で見た「ミシガン湖の湖畔と、丘の上に立つ人物がロボットを解放する」光景だったのです。(ウィキペディアより抜粋、要約)
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 このような内容のSF映画ですが、ロボットが反乱を起こした理由は、「①人間は自然を破壊してきた。②人間は人類にとり自ら脅威となっている。③地球を救うために人間の排除が必要である。」と映画の中で訴えていました。確かに3つの理由すべてが理にかなっています。私たち人類はこれまで地球環境を破壊し続け、人間以外の他の多くの生物たちを死に追いやりました。さらにこの惑星地球も今破壊尽くそうとしています。
 このような状況下で、もし地球に意思があるとすれば、地球が自分の命を守るために早晩今の人類を天変地異等により滅ぼす手段に出てもおかしくありません。実際起こり始めているのではと、危惧したくなります。
 私たちは生きている地球に感謝して、他の生命体と共存できる環境を作り上げるような時期に来ていると思います。そうしないと人類自ら作り上げたAI(人工知能)やインターネットの暴走により、または悪意ある集団の管理下により人類全体が危機に陥ることになりかねません。特に囲碁や将棋の世界ではAIの絶対的な勝利が人間以上の能力を持つことを証明しています。また工場では多くのロボットが働いており、それを管理する少数の人間がいれば充分な状況です。最近ではロボットの受付嬢が働くホテルも登場しました。今後は様々な分野で有能なロボットが登場することでしょう。このことは私たち人類を労働から解放することを意味していますが、反対に無能は人間は社会からはみ出すことも危惧されます。近未来は私たちの自由意思にかかっています。
 便利な世界が人類にとり必ずしも幸せとは限らないでしょう。人類の未来は今生きている私たちの行動にかかっています。特に映画の最後のシーンが何を意味しているかを皆さんにじっくり考えていただきたいと思います。ぜひ観ていただきたい映画です。

2018年03月31日