#462 ブックサンタ

 今年も残り2週間となりました。昨日からの寒波で今日の最高気温は4度に止まっています。クリスマス寒波という表現がありますが、天気予報では今度の週末も雪の予報となっています。
 ところで今度の土曜日はクリスマスイブ、日曜日はクリスマスに当たり、多くの家族やカップルが街に出かけて、クリスマスを楽しむことでしょう。しかしながら、昨今の物価高で外食や子どものためのプレゼントを買う余裕がない家庭が増えています。少なくとも幼い子どもたちに絵本でも買ってやりたいと思っている多くの親御さんがいらっしゃると思いますが、家計的にもなかなか余裕がない方が多いようです。
 さて、ブックサンタという言葉をご存じでしょうか。書店で絵本を購入して、それを関連のNPOに依頼して、貧しい家庭の子どもたちにクリスマスの贈り物としてその本を届ける活動です。先日NHKのニュースで特集していましたが、私は初めてこの活動のことを知りました。その内容の一部を次に転載します。
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「ママ、生きてて良かったね」1冊の絵本が運ぶクリスマス
「ママ、生きてて良かったね」
去年のクリスマス、ふだん言葉数の少ない小学生の息子に言われて驚いた母親。思わずこぼれそうになった涙をこらえて答えました。
「そうだよ、生きていれば良いことってあるんだよ」
リレーのバトンのように1冊の絵本が届くとき、贈られる側にも、贈る側にも笑顔が生まれる。ことしの冬の、それぞれの物語です。

<「誰かのため」のサンタクロース>
 冷え込み始めた12月上旬、友人と書店を訪れたのは都内で生花店を営む山岡まりさん(55)。“サンタクロース”になって、ことしで6年目になります。山岡さんが「ブックサンタ」という取り組みを聞いたのは5年前のこと。「あなたも誰かのサンタクロース」を合言葉に、クリスマスに自分が選んだ絵本を経済的に困窮する家庭などの子どもたちに贈ろうと、NPO法人が始めたものでした。
 取り組みに参加する書店で絵本や児童書を購入すると、各地の拠点に送られます。その後、応募があった家庭の子どもたちの年齢などに応じて選書されたのち、支援団体やボランティアのサンタクロースによって届けられる仕組みです。
(山岡まりさん)
「楽しく本を読んでほしいなって。絵本を読んでいる間に暗いことってあまり考えないと思うので、そういう時間だけでもプレゼントになるんじゃないかなと思います。誰かはわからないけど誰かのためにプレゼントを贈るというのは、私にとってもすごく大事な行事になっています」
生花店を営んで17年目になりますが、コロナ禍で厳しい時間を過ごしてきました。
取引先の飲食店が営業できなくなり、人が集まって花を贈る機会も減り、売り上げは3割ほど減少。そこに物価高による仕入れ値の高騰が追い打ちをかけました。それでもことしは正月とお盆に、久しぶりに高齢の両親と会うことができたといいます。
(山岡まりさん)
「人に会う機会が増えたからこそ、また何か人にしてあげたいという気持ちが高まりました。こんな世の中ですし、コロナ禍で私自身も翻弄されたここ数年ですが、それはみんなにも起きていることで。やっぱり大事なことって、こういうあったかい気持ちだったりするのかなと思います」

<「クリスマスなんて…」を変えたくて>
 このプロジェクトを始めたのはNPO法人「チャリティーサンタ」の代表、清輔夏輝さんです(38)。子どもを社会全体で支えるための活動をしてきた中で、困窮する家庭から「クリスマスなんて来なければいいのに」という声を多く聞いたことがきっかけでした。
(NPO法人「チャリティーサンタ」代表 清輔夏輝さん)
「クリスマスの準備ができず、ケーキもない、プレゼントもない、ツリーもない、ただの普通の1日でしかないという家庭があることが年々わかってきた。子どもの気持ちに立って考えると、学校や保育園、幼稚園で『きのう何もらった』『サンタさん、どうだった』と話が出た時に、何も言えずに下を向いてる子どもたちがいるというのは、何とかしたいと考えました」
 最初は800冊から始まりましたが、去年はおよそ3万5000冊に。参加書店も58店から6年目の今年は779店舗に増え、初めて47都道府県すべてに広がりました。一方で、ことしは長引くコロナ禍の影響に加えて物価高も響き、家庭から寄せられる声は、去年以上に切実さが増しているといいます。
 収入が上がらないけど、物価は上がり普段の生活品や食費でギリギリになっていて、プレゼントの用意をしてあげられる余裕がない」「娘が生まれてからクリスマスプレゼントを用意出来た事がありません。サンタクロースという存在は知っていますが自分の所には来ないと思っています」「事情を理解して我慢をしすぎてしまう健気な7歳の娘にとびきりのサプライズを贈りたいです」
(NPO法人「チャリティーサンタ」代表 清輔夏輝さん)
「社会は結構大変な状況にあって、それはどの家庭も一緒だと思いますが、クリスマスはどんな子どもたちも楽しみにして笑顔で迎えられる日にしたいと願っています。いろんな方たちの思いがあって届くので、まさに本というプレゼントを通じて“思いのバトン”が続いていくと感じています」

<「ママ、生きてて良かったね」>
 そんな思いに支えられている親子がいます。11歳の息子と3歳の娘と3人で暮らす、やすこさん(37)。契約社員として働いていますが、コロナ禍で仕事が減り、収入が減少。さらに物価高も加わり、児童扶養手当をもらっても生活は厳しく、家賃を支払うと数万円しか残らない月もあるといいます。
(やすこさん)
「光熱費も最近あがってしまっているので、本当に厳しく切羽詰まっています。息子はお肉が大好きですがあまり買えないので、ごはんにふりかけをかけたり食パンを1枚、夜に食べたりしていることもあります。本を買うぐらいだったら食費に、となってしまう。生きるために」
砂糖をかけて焼いたトーストをケーキの代わりにした去年のクリスマス。子どもたちがとびっきりの笑顔を見せたのは、ブックサンタのサンタクロースが絵本を届けに来てくれたときのことでした。
(やすこさん)
 「本当に目がキラキラして。長男が本をもらった時に最初に言った言葉が『ママ、生きてて良かったね』という言葉だったんです。びっくりして、それぐらい何か思い詰めていたんだなって。『そうだよ、生きていれば良いことってあるんだよ』と答えたんですけど、生きる源みたいな感じだったので、あーすごいなあって思いました」
 「サンタさんってホントにいるんだね」そういって喜んだ子どもたち。翌日、学校や保育園でも「プレゼントもらったよ」「サンタさん来たんだよ」と話していたといいます。その後も、サンタさんの話はことあるごとに家族の話題にのぼり、もらった絵本は何度も何度も繰り返し読みました。去年以上に厳しい状況で、誕生日もプレゼントを用意できなかった今年、もしまたサンタさんが来てくれたなら…願うような気持ちで応募したといいます。
(やすこさん)
「用意して下さった皆さんの思いが詰まっているのをひしひし感じます。子どもたちの笑顔が私の中で一番の生きがいで、本をもらったときの顔は、本当だったら動画で撮って記録したいくらいでした。あの笑顔がまた見たいです」
(やすこさん)
 「用意して下さった皆さんの思いが詰まっているのをひしひし感じます。子どもたちの笑顔が私の中で一番の生きがいで、本をもらったときの顔は、本当だったら動画で撮って記録したいくらいでした。あの笑顔がまた見たいです」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221216/k10013917171000.html
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 この特集記事はまだ続きますが、興味のある方は上記のアドレスをクリックしてください。写真付きの全文がお読みいただけます。私も昨日近くの書店に出かけて絵本を数冊購入して、ささやかなブックサンタになりました。どこかの家庭の子どもたちに購入した絵本が届くことでしょう。その子たちの嬉しそうな笑顔を想像すると、私もほんのり幸せを感じることができます。Merry Christmas to You!

追記:
ブックサンタの詳細な情報は次のアドレスをクリックしてください。
https://booksanta.charity-santa.com/

2022年12月18日