#538 男子校消滅!

 昨日九州南部が梅雨入りし、九州北部も今日は朝から断続的に雨が降っています。まもなく入梅となるでしょう。じめじめした日々がひと月続くことになります。
 さて先日衝撃的なニュースが流れました。福岡県内の男子校がすべて無くなるそうです。ネットでは様々な報道がありますが、本日は読売新聞の記事を転載します。
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『中村学園女子中学校・高校が2026年度から共学に…男子校の「三陽」は募集停止、閉校へ』
 学校法人「中村学園」(中村紘右理事長)は運営する女子校の中村学園女子中学校・高校(福岡市城南区)を2026年度から男女共学にすると発表した。校名は中村学園中学校・高校に変更される。
 中村学園によると、学園の創立70周年に合わせた教育改革の一環で、多様性を受け入れることのできる教育を目指すという。5月1日現在、中・高で計994人が在籍している。
 また、同じく同法人が運営する男子校の中村学園三陽中学校・高校(同市西区)については、生徒の募集を停止し、在校生の卒業を待って閉校することも発表された。同日現在の中・高の生徒数は計351人で、中学は25年度以降、高校は26年度以降の生徒募集を停止する。
 県教委などによると、県内の中学校、高校の男子校は、三陽中学校・高校と、学校法人「東福岡学園」が運営する中学校、高校のみ。東福岡学園は25年度からいずれも共学にすると発表しており、三陽中学校・高校が閉校となれば、県内から男子校がなくなることになる。
https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20240604-OYTNT50070/
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 少子化の影響で中学・高校に入学する生徒数が減少しています。私が教員に成り立ての頃は男子校や女子高が福岡市内に多くありました。現在では共学になった西南学院、大濠、福岡泰星高校(現上智福岡)東福岡など多くの男子校がありました。また女子高も福岡雙葉学園、筑紫女学園、福岡女学院、博多女子など多数あり、その大半が現在でも女子高として存続しています。
 少子化のせいで生徒募集に悪影響を及ぼし、それが男子校を共学にさせたのでしょう。これは男子校だけでなく女子高にも大きな影響を与えます。女子校に入学する女子生徒が共学校に流れるからです。実際、筑後地区は久留米にある信愛女学院が共学となり、女子校は明光学園だけとなりました。
 生徒募集の点からすれば男子校、女子校は不利な立場にありますが、男女別学の利点はまだたくさんあります。男女共学、男女別学、それぞれの利点を活かしながら切磋琢磨していくことがこの国の将来を決定することになります。目先の利益にとらわれることなく学校独自の理念を追及してもらいたいものです。

2024年06月09日