#474 猫は液体である?

 3月になって急に暖かな日が続いています。気象庁は今年の桜の開花は例年よりも1週間ほど早くなると予想しています。福岡では今秋にも開花するようです。開花1週間ほどで満開を迎えますので、公立小学校、中学校の20日の終業式には満開となることでしょう。以前は入学式の季節に満開を迎えていた桜ですが、温暖化のせいでしょうか、最近は葉桜が新入生を出迎えています。
 さて、本日は奇妙な説をご紹介します。「ネコは液体である」という奇妙な科学的論説です。最近テレビでこれに関するコマーシャルが登場していますので、見た方もいらっしゃるでしょう。この不可思議な科学的説明は2017年にイグ・ノーベル賞を受賞しました。関連する記事が次のように説明しています。
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『イグ・ノーベル物理学賞「猫は固体と液体になれるか?」の研究が受賞
 液体が容器に合わせ形を変える性質に着目』
 ばかばかしくも考えさせられる研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」2017年版が9月14日(米国時間)に発表され、物理学賞が「猫は固体と液体両方になれるか?(Can a Cat Be Both a Solid and a Liquid?)」の研究に贈られました。
 受賞したのは仏パリ・ディドロ大学のアントン・ファーダンさん。授賞式のスピーチでアントンさんは、「インターネット上で“猫は液体か?”という問いを見かけたのが研究のきっかけ。一般的に液体は容器に合わせて形を変えるものと認識されていますが、猫写真を見る限り、猫は液体の定義に一致しています」と指摘。論文に使われた参考写真には、ガラス容器ににゅるりと入り込んだ猫たちが。写真が会場内で映し出されると、来場者の笑いを誘っていました。
 研究はレオロジー(流動学)に基いて行われており、物質の流動性を表す「デボラ数」などを用いた真面目なもの。……ですが、イグ・ノーベル賞の授賞式ではスピーチ時間は60秒と定められており、規定の時間を過ぎると8歳の女の子“ミス・スウィーティー・プー”に「もう飽きたわ!」と終了を急かされるのが通例となっています。アントンさんは受賞の喜びを伝え終え、研究の詳細を説明しようとしたところであえなくミス・スウィーティー・プーの妨害にあい、スピーチの終了を余儀なくされました。
 論文全文はレオロジー学会(The Society of Rheology)公式サイト上で公開中です。また授賞式の様子はYouTubeで確認することができます。
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1709/15/news083.html)
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 学者らしいネコに関する珍妙な解釈です。ちなみにイグ・ノーベル賞ですが、「人々を笑わせ考えさせた研究に与えられる賞。ノーベル賞のパロディーとしてマーク・エイブラハムズ(英語版)が1991年に創設した。」とウィキペディアは説明しています。日本人は毎年のようにこの賞を受賞しており、「タマゴッチ」や「バウリンガル」に関する論文で受賞している学者もいます。
 「ネコは液体」のCMは次のページでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ro9OzKZxQ8A

2023年03月12日