#523 ニセコバブル

 2月も残りわずかとなりました。今週の金曜日は3月1日。多くの高校では卒業式を行ないます。春はもうすぐそこまで来ています。
 さて、「ニセコバブル」という言葉を聞いたことがありますか。ニセコは海外からとても人気があり、特に冬は多くの外国人客でにぎわっています。ところがここに深刻な問題が発生しています。ニセコの物価高騰です。これには地元で暮らす人々も本当に困っているというニュースが先日報道されていま本日はニセコバブルに関するニュースを紹介します。
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『北海道ニセコでは10億円超のコンドミニアムが飛ぶように売れる! 坪単価は300万円』
 今や世界に誇る高級スキーリゾート地「北海道ニセコ」だが、日本でありながら日本語が通じず、日本人がいない異様な光景が広がっている。
「不動産価格は右肩上がりで、中心部の土地は坪単価300万円といわれていますが、物件が出ればの話です。もはや売買する土地さえない状況です。開業時、1室10億円以上したホテルコンドミニアムは完売し、現在はさらに数億円上乗せされ、高値で転売されています」(地元不動産業者)
 メインゲレンデ「グラン・ヒラフスキー場」と「HANAZONOスキー場」がある倶知安町の人口は約1万5000人。そのうち2000人超が外国人移住者だ。約80カ国から「出稼ぎ」にやってきた外国人労働者が、海外からの長期滞在の富裕層を接客している。
 ホテルやスキー場、レンタルショップ、飲食店、不動産業者まで、街なかで見かけるのは外国人ばかり。店のメニューや看板、客への挨拶も「ニセコの公用語」の英語だ。
 昨年12月、「ルイ・ヴィトン」のポップアップストアが「パークハイアット ニセコ HANAZONO」ホテル内にオープン。スキー場内を運行するモノグラムのロゴをあしらったゴンドラと、ゲレンデに設置された遊牧民の住居前で、外国人観光客がポーズを決める。
 「そこで写真を撮るためにスキーウエア(上下で94万8200円)、スキー板(127万6000円)など全身ヴィトンで買い揃えた外国人もいます。彼らはウエアも板も持たず、プライベートジェットで来て現地で調達します。土日はたまに日本人を見かけますが、平日はほぼ外国人で、欧米人が6割以上を占めています。何しろホテル代がベラボーに高く、リフト1日券は7800円、かにラーメンが3800円ですから」(スキー場スタッフ)
 今や世界に誇る高級スキーリゾート地「北海道ニセコ」だが、日本でありながら日本語が通じず、日本人がいない異様な光景が広がっている。
 「不動産価格は右肩上がりで、中心部の土地は坪単価300万円といわれていますが、物件が出ればの話です。もはや売買する土地さえない状況です。開業時、1室10億円以上したホテルコンドミニアムは完売し、現在はさらに数億円上乗せされ、高値で転売されています」(地元不動産業者)
 メインゲレンデ「グラン・ヒラフスキー場」と「HANAZONOスキー場」がある倶知安町の人口は約1万5000人。そのうち2000人超が外国人移住者だ。約80カ国から「出稼ぎ」にやってきた外国人労働者が、海外からの長期滞在の富裕層を接客している。
 ホテルやスキー場、レンタルショップ、飲食店、不動産業者まで、街なかで見かけるのは外国人ばかり。店のメニューや看板、客への挨拶も「ニセコの公用語」の英語だ。
 昨年12月、「ルイ・ヴィトン」のポップアップストアが「パークハイアット ニセコ HANAZONO」ホテル内にオープン。スキー場内を運行するモノグラムのロゴをあしらったゴンドラと、ゲレンデに設置された遊牧民の住居前で、外国人観光客がポーズを決める。
「そこで写真を撮るためにスキーウエア(上下で94万8200円)、スキー板(127万6000円)など全身ヴィトンで買い揃えた外国人もいます。彼らはウエアも板も持たず、プライベートジェットで来て現地で調達します。土日はたまに日本人を見かけますが、平日はほぼ外国人で、欧米人が6割以上を占めています。何しろホテル代がベラボーに高く、リフト1日券は7800円、かにラーメンが3800円ですから」(スキー場スタッフ)
 ヒラフスキー場近くのコンビニは外国人客であふれ、レジ待ちの列が店外まで続く。昨シーズン、現地の飲食店の予約が数カ月先までいっぱいとなり、外食できない「夕食難民」が続出。コンビニの棚から食料品が消えた。そこで地元企業と自治体が全国の業者に呼びかけ、70台以上のキッチンカーが集結。毎晩、外国人で賑わっている。えび天3本5000円、天丼7000円、天ぷら盛り合わせを1万円で販売する店も出現した。
 北海道千歳市から来た50代のキッチンカー店主がこう嘆く。「1カ月の場所代は20万円で、マンスリーアパートの家賃は月18万円です。料理の値段を高く設定したからにはそれなりの物を出さないと評判が落ちるので、札幌まで仕入れに行っています。収入が増えた分、出費もかさみます。日本人はめったに来ませんが、食べるところがなくて困っているお客さんには申し訳ないので、日本人価格として半額にしています」
 ヒラフスキー場から7キロほど離れたスーパーに立ち寄ると、とんでもない事態になっていた。ワインセラーには「シャトー・ラトゥール」(17万1380円)など数万~10万円台のワインが数十本貯蔵され、別の売り場にも100種類以上のワインがズラリ。生鮮食品売り場では国産和牛500グラム1万2800円、大とろ700グラム2万1384円、生うに6万4584円で販売していた。
「毎日、超高級ワインが売れるわけではありませんが、20万円以上の買い物をする外国人客はザラです。レジを打つのも大変です」
 あまりの物価の高騰と外国人のやりたい放題に日本人はニセコに寄り付かなくなったという。「エンジンをかけたまま、コンビニの駐車場に車を止めていたら外国人が勝手に乗り込んでいたとか、車を盗まれたという話を聞きます。お金があるからか我が物顔です。マナーも悪いので近づきたくないし、トラブルに巻き込まれたくありません」(地元住民)
 2030年度には北海道新幹線「倶知安駅」が開業予定。これにより札幌~倶知安間が25分、東京~倶知安間は4時間40分程度で結ばれる。限られた土地は外国資本に買い占められ、インバウンドバブルはまだまだ続く。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/336382
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 スキーリゾート地で有名なニセコですが、大変なことになっています。インバウンドを政府は勧めていますが、まさかこんなことになろうとは誰が想像したでしょうか。一杯3800円のラーメンを食べたいですか。日本人の庶民にとってまさに異常な物価高です。
 たしかにインバウンドで日本経済を活気づけようとするのは理解できますが、ニセコの例にもあるように円安と海外の物価高の影響もあり、日本の観光地が外国人に買い漁られています。このままでは一等地がすべて日本の土地ではなくなってしまいます。政府はこれを望んでいるのでしょうか。早期の対応を望みたいと思います。そうしないと日本国内に裕福な外人と貧しい日本人の二極分化した社会ができることになります。それこそ日本人の貧民化が促進されることになります。果たしてこれでよいのでしょうか。日本人の一人として危惧しています。

2024年02月25日