#208 無料食堂の挑戦

 寒さも徐々に厳しくなり、空腹の人には堪えられない季節を迎えています。寒い季節を乗り越えるには衣食住が必要となります。そのような季節の中で、3週間ほど前にNHKが心温まるニュースを流しました。奈良にあるとんかつ店による無料食堂の挑戦です。その内容を朝日新聞の記事より引用します。
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【朝日新聞Digital】
『お金無くて腹ぺこ…コソッと相談を 「無料食堂」の挑戦』
https://www.asahi.com/articles/ASL586262L58POMB00C.html

 奈良市神殿(こどの)町のトンカツ店「まるかつ」の壁に、「無料食堂のお知らせ」が今月、貼り出された。「お金がなくて、おなかがすいていたら、相談してほしい。無料提供も考えます」との思いで店長が書いた。「困った時のために覚えておいてください」と話している。
 日曜日の昼下がりに店を訪れると、テーブル席のほとんどは家族連れで埋まっていた。キッチンでは、店長の金子友則さん(41)が真剣な表情でトンカツを盛りつけていた。
 無料食堂の理由を聞くと、「100人来て99人にだまされても、1人の本当に困っている人を救えるならいいのかなと思って始めました」。
 きっかけは、2年ほど前に受けた一本の電話。「ほんまにお金、ないんです」。声の主は、何度か家族連れで来た男性客だった。来店時に改めて聞くと、男性は「病気がちで働けず、生活苦に陥った。妻と子が出ていった」と語った。
 「月末には生活保護のお金が入るので、それまで食べさせてもらえませんか」。その1度だけ、トンカツをごちそうした。
 以来、来店のたびに相談に乗った。最初の1度を除き、男性はきちんと支払ってくれた。今年、久しぶりに男性が来店した。「子どもと一緒に暮らせそうだ」と明るい表情を見せた。
 ほかにも「お金がないが、食べさせてもらえないか」と電話を受けたことがある。飲食店としてできることを考えて、5月4日、A4用紙で無料食堂の貼り紙をした。
 「もしどうしても、お腹(なか)がすいても、お家にお金がないときやお子さんにおいしいものをお腹いっぱい食べさせてあげたいのにご事情があってむずかしいときなどはコソっと店長に相談してください――」
 ツイッターで投稿すると、ひっそりと始めるつもりが、2万件を超える「いいね」が寄せられた。
 事情がある相手とはいえ、無料で料理を提供する試みが正しいのか今もわからない。「『こっちはお金を払っているのに』とほかのお客さんに言われたら、謝るしかないです」
 告知から2週間ほどたち、数人が利用した。金子さんは「ない方がいいんですけどね、こういうのは」と思いつつ、「いつか困った時のために頭の片隅で覚えておいてもらえれば」と考えている。
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 以上の内容ですが、店長の金子さんには本当に頭が下がります。特に「99人に騙されても1人を救いたい」という心意気に熱いものを感じます。ずいぶん前に「一杯のかけそば」という物語が日本中で話題となりましたが、とんかつ店「まるかつ」は現在進行形の実話です。これから年末にかけて様々な募金活動などの慈善活動が行われるでしょうが、すべて一人ひとりの善意に支えられています。少しでも協力したいものです。
 なおNHKニュースをご覧になりたい方は次のHPにアクセスしてください。
http://www.nhk.or.jp/osaka-blog/ohayou/308775.html

2018年11月26日