#459 悲劇から歓喜へ
11月もすでに最終週となり、晩秋から初冬へ季節は移り変わっていきます。週末には寒気が予想されており、本格的な寒い季節がもうすぐやって来ます。そして1年の納めとなる師走が始まります。今年も残り1か月あまりとなっています。
さて、冬の寒さを吹き飛ばすくらい日本国中が沸いています。そうです!サッカー日本チームの大躍進です。ドイツ戦に2-1で逆転勝利して以来、連日新聞やニュース、テレビ番組で優勝したような熱気で報道合戦が繰り広げられています。サッカーファンでなくても毎日サムライジャパンの話題を口にする日々が続いています。そして今日予選の最大の山場となるコスタリカ戦が本日午後7時から始まります。
1993年の「ドーハの悲劇」から早や29年でドイツに勝利した日本サッカーは着実に実力をつけてきました。このドーハの悲劇とは、「1993年10月28日にカタールの首都・ドーハのアルアリ・スタジアムで行われたサッカーの国際試合で、日本代表対イラク代表戦の日本における通称です。1994年アメリカワールドカップ・アジア地区最終予選の最終節で行われたこの試合は、第4戦終了時点で日本は勝ち点・勝率においてグループ1位となり、初のワールドカップ本戦出場に王手をかけており、ほぼ確定的と思われていました。そんな中、最終第5節において、試合終了間際まで2-1でリードしていながらロスタイムにイラク代表に同点ゴールを入れられ失点したこと、引き分けでありながら勝点が同じ韓国に得失点差で敗れて「グループ3位」となって予選敗退してしまったことから、日本サッカー史において伝説的な出来事として扱われるようになりました。
なお、日本がワールドカップ本選出場を果たすのは、1997年11月16日、『1998 FIFAワールドカップ』フランス大会になります。このアジア最終予選のアジア第3代表決定戦をイラン代表と戦い、勝利を収めたことによりFIFAワールドカップ本戦初出場を決めたことから、『ジョホールバルの歓喜』と呼称されました。(ウィキペディアより)
私も当時この試合をテレビ観戦しており、ワールドカップに初出場できるものと確信していた際にゴールを決められ、奈落の底に落とされた気がしました。1998年のフランス大会で初めてワールドカップに出場した日本はグループリーグでなかなか勝利に結びつかずに世界との実力の差を感じたものでした。それから四半世紀が経ち、多くの日本選手が海外へ進出し、活躍している昨今です。そんな中でドイツに勝利したのは単なる奇跡ではなく、ある意味では日本サッカーの進歩だと言えるでしょう。
「サッカーは文化だ」と、よく言われますが、確かに試合運びやボールに対する執着心など国により地域により微妙な差が出てきます。この態度を「文化」という言葉で言い表すのは面白いと思います。たとえば日本サッカーはあまり反則やずるいプレーをしない傾向にありますが、南米や他の地域では堂々と行われます。特にシュミレーション行為(反則・違反行為を相手にされたふりをすることです。シミュレーションとは悪いことのように思いますが、実際にプレーをしてみると危険なタックルには身体が勝手に反応して避けることもあり、シミュレーションとの見極めは難しいものです。)を堂々と行います。
今回のワールドカップではオフサイドなどの行為をAIを用いて厳しく監視しています。また選手交代も通常3名から5名に変更しており、この点では日本人選手にとって有利になっていると思われます。
また、「文化」と言えば、ワールドカップで名物になっているものが試合終了後の日本人の清掃活動です。観客席だけでなく選手ロッカールームの片付けなど日本人独特な美意識が毎回世界の注目を浴びています。これこそが日本が世界に誇れる「文化」です。
さあ、コスタリカ戦が近づいてきました。日本サッカーが花開く時です。日本国民全員が一丸となって応援する時です。選手には悔いのない戦いをして頂きたいものです。
頑張れ日本!