#78 クリスマスってなあに?
今日はクリスマスイブです。街はクリスマスの雰囲気で溢れています。多くの家族連れやカップル達が様々なイルミネーションの前で今夜のひとときを過ごすことでしょう。
さてクリスマスについて心温まる話を見つけましたので、ここにご紹介します。ドン・ボスコ社の小冊子「クリスマスってなあに?」からの引用です。クリスマスの本当の意味を考えさせられます。
--- 愛のまなざし ---
クリスマスは私たちにとってどんな日なのでしょうか?そのことを考えるとき、私は、インドの乳児院施設での話を思い出します。
この施設の子どもたちは親のいない子供ばかりで、いずれ養子として迎えてくれる家族を待っています。その日も、インド国内はもとより外国からも何組もの夫婦がやって来ました。彼らは身元のしっかりした、健康でかわいい子どもを、シスターに尋ねながら探しています。そのなかに静かに佇んでいる夫婦がいました。ほかの夫婦が、それぞれ気に入った子どもを見つけたのを待って、シスターにそっと言いました。
「シスター、みんなが断った子どもを私たちの養子にさせてください」
このエピソードは私たちにクリスマスの大切な心を語りかけてくれます。神さまは、この世にいのちを受けた子どもたちすべてが、無条件で受け入れられ、育てられることを望んでおられます。施設でシスターに最後に話しかけた夫婦は神さまの愛の姿といえるでしょう。
私たちは物事に接するとき、自分の都合のいいものを選び、幸福になろうとあたりを見回し、比較します。でもそれは誤りです。自分の都合に合わせて幸福を測っているかぎり、ほんとうの愛に出会うこともないし、神さまの愛に気づくこともないでしょう。
神さまが教えてくださる愛は、与える愛、受け入れる愛、理解する愛です。私たちがみんなから断られても、また、私たちが神さまの愛を断ったとしても、神さまは私たちを無償の愛で包み、待っていてくださるのです。神さまは私たちみんなをご自分の子どもにしようとしてくださっているのです。
では、クリスマスを生きるには、私たちはどうしたらいいのでしょうか。マザー・テレサは次のような言葉で語ってくれました。
あなたと会った人が、
会ってよかったと、よりよい気持ちで帰れるよう
そんな接し方をいつでもしてください。
あなたは、神さまの愛の表現になってください。
愛が、あなたの顔にもまなざしにも
あなたのほほえみにも、挨拶にも
いつも表れているように。
子どもたちにも、貧しい人たちにも、
身も心も悩む人たちにも、
明るいほほえみをいつも絶やさないでください。
ただお世話するのではなく、
あなたの心を人にささげてください。
アルド・プチリアニ(「カトリック生活」1992年12月号より)