#112 中学校の英語教育に?

 大牟田市内の中学校では来週から期末試験が始まりますが、当塾でも現在試験対策の授業を行っています。さて当塾に通っている中学1年生から聞いた話によると、期末試験の範囲が広く、塾に行かなければ理解できないほどの範囲と量だそうです。クラスの生徒の大半が塾に通って勉強している現状だそうです。実際期末試験に出題される問題集の範囲を見せてもらいましたが、授業担当の英語の先生は答えを配布するだけで問題の解説は生徒に全くしないそうです。これは入門期の中学1年生にとって英語につまずく最たる例です。
 入門期の英語学習においては、基本例文を何度も繰り返し覚えさせ、英語の語感を身につけさせるのが常道です。進学塾などでは生徒の学力に応じて授業進度を早めますが、基本的な英語力を身につける入門期の生徒たちには懇切丁寧な指導が必要となりあす。また生徒が理解できるように各課の単語テストや復習テスト等をする必要があります。この生徒が通っている中学校ではそのような指導が全くないとのことでした。この中学校に限らず市内の中学校で細かな指導を行っている話は聞きません。誰のための授業でしょうか?
 学校教育の本来の目的は基本的な学力を生徒に身につけさせ、塾に行かなくても学習を理解できる生徒を育てることだと思います。「授業が分からなければ塾に行って勉強しなさい。」では何のための学校か、と疑問に思います。本来塾の役割は学校教育を補完するために存在し、学校と二人三脚していくものですが、これでは塾に丸投げの状況です。毎日一生懸命子供たちのために頑張っている先生もたくさんいらっしゃいますが、生徒の現状を把握し、自分の授業では落ちこぼれの生徒を出さないように復習テストなどを実施し、生徒の学力把握をするべきだと思います。また理解力の劣る生徒に対しては放課後に居残り指導するなど様々な対策を取るべきです。学校では部活動など様々な活動がありますが、まずは生徒の学力保障を第一に考えるのが学校の役割です。

2017年06月18日