#52 蝉の声と祭囃子

 ここ一両日不安定な天気が続いてますが、今週の初めは梅雨明けしたような真夏の晴天が続きました。また至る所で蝉が鳴いています。今朝は蝉の声で起こされました。蝉の声で思い出しますのは、私が以前勤めていた学校でテニス部の顧問をしていた頃のことです。部活動は9時から12時まで毎日行っていましたが、朝から鳴いていた蝉が11時を過ぎると不思議に鳴かなくなります。そして午後4時近くになるとまた鳴き始めます。蝉が真夏の暑さを感じているか分かりませんが、暑さのためにおそらく昼寝でもしていたのでしょうか。他の場所でもこのことが当てはまるか定かではありませんが、真夏と蝉時雨はどこへ行っても日本の風物詩だと思います。
 また7月と8月は日本中で夏祭りが行われます。昨日所用で福岡に行きましたが、博多駅前には巨大な飾り山笠が飾ってあり、道行く人々も足を止めて見入っていました。ここ大牟田では7月23、24日に大蛇山の夏祭りが行われます。地元の伝統的な祭りで、大蛇山の山車が市内を練り歩きます。私は福岡市で40年近く暮らしましたが、山笠を一度も見に行ったことがありませんでした。山笠は博多っ子の大きな夏祭りですが、あくまでも「他所の祭り」といった気がしていました。それはおそらく地元の大蛇山の祭囃子が体に染み込んでいるからでしょう。幼い日から耳にしてきた祭囃子の拍子は心の奥まで染み込み、それが心の原風景になっていると思います。同様に幼い頃に聞いた童謡や唱歌も自分の音楽の原点となっています。皆さんの故郷ではどんな夏祭りがあるのでしょうか。故郷の祭りや伝統はいつまでも大切にしていたいものです。

2016年07月10日